種のチカラ

 

ひょんなご縁で私の手元に届いた

野菜の種たち。

小さな一粒の種は、

土と水と太陽が揃うと

発芽する仕組みになっていて、

そのあとは、

土中と空気中の小さな生物(有機物)と

命の交換をしながら

育ってゆく。

 

どの種も。

誰に教わるわけでもなく。

 

ひたすらに成長して結実、

種を残す者。

土中に根を張り、

地下世界に自分の断片を残す者。

 

野菜の生命力の本能的な部分に触れると、

私はいつも、小さくな感動をおぼえます。

 

そんな健気な種に

全てが詰まった宇宙のような存在を感じ、

小さな一粒のもつ自然界で生き残る本能があって、

人の手を渡ってきた種に

もしも意思があるならば、

わたしのもとで生きていきたい、と思って

私のところへ来てくれたのかな、と

ふとそんなことを思うと(ちょっと大袈裟だ)

「会いに来てくれてありがとう」という気持ちになります。

 

私は行き詰まりを感じたときには

もっとシンプルになれ、

考えすぎなんだよ、と

種から教えられるような瞬間があります。

 

今回いただいた種は在来種。

遺伝子操作されてない、本来の本能のまま生きる植物の種です。

チカラを分けていただいたような気がして、

嬉しかったな。

 

畑で繋がる友達の輪、の話でした。

 

 

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